2010年11月27日(土)
【食】大腸菌O157:H7の感染は長期的に高血圧、腎機能障害、循環器疾患リスクを高める

カナダ・オンタリオ州のロンドン・ヘルス・サイエンスセンターのWilliam Clark教授らがBMJオンライン版11月17日号に発表した研究で、腸管出血性大腸菌O157:H7に汚染された飲料水による胃腸炎が長期的には高血圧、腎機能障害、循環器疾患のリスクを高めていることがわかりました。
教授らは、2000年にカナダ・オンタリオのある町で起こった水道の腸管出血性大腸菌O157:H7と、カンピロバクター属菌汚染による胃腸炎集団感染者の成人の健康状態を長期間調査したデータを分析、研究しました。調査対象者1977人のうち1067人が感染当時、急性の胃腸炎を発症していましたが、その後のフォローアップ調査の結果、これらの急性胃腸炎を発症していた人は、感染しなかった人や感染しても軽い症状だった人に比べて、1.3倍も高血圧リスクが高くなっていました。また腎臓機能障害では3.4倍、心臓発作などの循環器疾患は2.1倍も発症リスクが高くなっていました。
教授はこの調査結果は、大腸菌O157:H7感染による胃腸炎発症患者の中で、長期的に密かに血管損傷が進行していることを示しており、感染によって発症した患者は、その後の健康状態を注意深くフォローされるべきであるとしています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
BMJオンライン版11月17日号
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