2010年11月12日(金)
【メディカル】虚弱高齢男性へのテストステロン治療の効果は6ヶ月しか持続しない!

米国・ミズーリ州セントルイス大学のJohn E. Morley教授らがJournal of Clinical Endocrinology & Metabolism 2月号に掲載される研究で、介護を必要とするような虚弱な高齢男性に対するテストステロンによる治療効果は6ヶ月しか持続しないことが明らかになりました。
男性ホルモンであるテストステロンは、老化と共に減少していきますが、その結果として高齢で虚弱な男性高齢者は、その筋肉量と機能が失われ、介護が必要となり、施設に入る必要が生じ、ついには死を迎えるということにつながっていきます。
こうした虚弱高齢男性に対して、テストステロンを短期間投与(長期間では高齢男性の前立腺がんや心臓血管障害のリスクを増大させるため短期間のみ)することで筋肉量を増加させ、身体機能の向上をはかろうとする治療に可能性があるかどうか、その効果がどの程度持続するのかが明確ではなかったことから、教授らは274人の65歳から90歳の虚弱な男性高齢者を対象にテストステロンの効果を臨床実験を行って調査しました。
被験者を2群に分けてテストステロンとプラセボ(偽薬)を6ヶ月間投与(さらにプラス6ヶ月間アフタートリートメントとして治療期間より僅かな量が投与されました)して効果を比較したところ、治療期間の6ヶ月でテストステロン群は筋肉量が1.2kg増え、その他の点でも効果が見られましたが12ヶ月後には元に戻ってしまい、プラセボ群との違いがなくなってしまいました。
この結果から教授は、テストステロンのみの6ヶ月の治療効果は投与後6ヶ月しか続かないことが明らかになったとし、今後は運動やプロテインとの複合的な効果を研究するのが良いのではないかとしています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism 2010.11.04 online news
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