2010年07月21日(水)
[メンタル]適度なストレスががんを抑制する

がん患者やがん生存者には、ストレスのない環境こそが求められるべきものと考えられがちですが、米国・オハイオ州立大学のMatthew J. During教授らがCell 7月9日号に発表した研究で、身体的、精神的、社会的刺激など、脳に対しての刺激が豊かな環境 (enriched environment 以下EE)が、生体に与える適度なストレスそれ自体に、がんの成長を抑制する働きがある可能性が明らかになりました。
教授らは人間のメラノーマ(悪性黒色腫)をマウスに皮下注射して2グループに分けて実験しました。1つのグループは20匹が一緒の大きな部屋で、おもちゃやランニングホィール、隠れ場所などがあり、水と食べ物も無制限に与えられました(EEグループ)。もうひとつのグループは5匹が一緒の小さな通常の実験用のゲージで、おもちゃや隠れ場所など何もなく、水と食べ物だけは無制限与えられました。実験開始から3週間後の時点で、EEグループのマウスのメラノーマの大きさは通常グループの50%、6週間後の時点では20%程の大きさになっていました。またEEグループのマウスの約20%でメラノーマが全く見えなくなってしまいましたが、通常グループではすべてのマウスで見える大きさのメラノーマがありました。
教授らがマウスの血中成分などを分析した結果、これはマウスの視床下部の脳由来神経栄養因子(BDNF)がEEによって喚起され、がん細胞を成長させる働きを持つレプチン(脂肪細胞が分泌するホルモン)の生成を抑制したことで生じていることがわかりました(BDNFをノックアウトしたマウスではEEの影響がありませんでした)。教授らは結腸がんでも同様の結果を得ており、遺伝子と環境の両面からBDNFを活性化することでがんの成長を抑制する新たな治療法が期待できるとしています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
Cell 7月9日号
- 2012年02月03日(金)
- [食]女性の食事のスピードは一緒に食事する人に影響されやすい!
- 2012年02月02日(木)
- [ライフスタイル]ベビーフェイスは敵に信用されやすい!
- 2012年02月01日(水)
- [ライフスタイル]ほとんどの米国人は身長を高めに体重を軽めに自己申告する!
- 2012年01月31日(火)
- [食]【会員限定】“フードファディズム”とは?
- 2012年01月30日(月)
- [食]ぶどう種子エキスが頭頸部がんに効果を持つ可能性あり!























































