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2010年07月14日(水)

[ワークアウト]リズミカルな音楽療法は脳卒中患者の歩行の改善効果がある

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ある種の音楽療法(リズム性の聴覚刺激)が脳卒中発作を発症した直後の患者さんの歩行運動機能の回復に有効であることが、The Cochrane Database of Systematic reviews(CDSR)7月号の論文で発表されました。

この研究は98人の脳卒中発作を起こした患者の歩行速度、歩行距離、左右対称性、歩幅の長さが音楽療法によって改善するかどうかをテンプル大学のJoke Bradt博士(音楽療法士)らが検証したものです。

 

 

脳の損傷は、運動機能の障害を引き起こし、言語、認知、感覚知覚、情緒障害、が生じて、うつ病や生活のQOLの低下を招きます。音楽療法は、脳を刺激して、このような脳の損傷を回復することを目的として行われています。

実験はまず、平均年齢54.9歳の184人の脳卒中患者を対象に、リズミカルな音楽を聞くこと、歌うこと、作曲すること、などを音楽療法の専門家が指導しながらおこなわれました。その結果、184人のうち、2~3週間前に脳卒中の発作によって半身麻痺を起こした98人の患者に、通常の脳卒中のリハビリ訓練よりも、1分間の歩行速度が14.32mも速くなり、歩幅が0.32m伸び、歩く距離は1分間に16.71歩増えるなど、顕著にいい結果が現れました。

これによって、半身麻痺の患者に対して、発作後早い時期にリズミカルな聴覚刺激による音楽療法を行うことが、患者の歩行機能にいい影響を及ぼすであろうことが推測できると博士らは述べています。しかし、今回の実験では患者の感情面での変化や社会生活を営む上での改善効果などは調べていません。また博士らは、「この音楽療法を臨床現場で活用する前にもう少し多くの被験者による実験を重ねる必要がある」と付け加えています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
Cochrane Database of Systematic Reviews 7月号

キーワード:
脳
運動
QOL
感覚器

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