2010年07月08日(木)
[食]赤ワインが中高年の目を守る!?

欧米先進国の成人失明原因の第1位は「加齢黄斑変性症」で、我が国でも患者が急増中であるといわれていますが、赤ワイン、ブドウ、ブルーベリーなどに多く含まれているポリフェノールの一種で、天然の抗酸化物質として知られている「レスベラトロール(resveratrol)」が加齢黄斑変性症や、糖尿病性網膜症の予防に効果があることが、米国・ミズーリ州セントルイス・Washington University School of MedicineのRajendra S. Apte准教授らが、American Journal of Pathology 7月号に発表した研究で明らかになりました。
准教授らはマウスの網膜にレーザー光線を当て、人工的に異常な血管新生(既存の血管から新たな血管が枝分かれしていく現象)を生じさせました。その後そのマウスにレスベラトロールを投与したところ、異常な血管が消失して行ったのです。マウスの血管細胞を詳しく調べるとレスベラトロールが真核生物伸長因子2キナーゼという酵素を活性化することで、血管内皮細胞の増殖を抑制していることがわかりました。
マウスの実験ではレスベラトロールは異常な血管新生を防ぐのにも、既にできてしまった血管を消失させるのにも効果があり、また口から投与できるという利点もあることから、患者には喜ばれる治療法であるとともに、将来的には加齢黄斑変性や糖尿病性網膜症だけでなく血管新生が引き起こす循環器疾患やある種のガンなどの予防にも使用される可能性があるとしています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
American Journal of Pathology 7月号
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