2010年05月21日(金)
[サイエンス]知恵(叡智・wisdom)とは何か-老年精神医学者が「知恵」の定義を研究

日本でも“高僧の知恵”、“おばあちゃんの知恵”、など年齢を重ねることで得られる知識だけではない、統合された人間力のようなものとして、「知恵・叡智」という言葉が使われることが多いですが、米国の老年学の分野でも日本語の「知恵」にあたる「wisdom」という言葉に、関心が持たれています。
しかしながら「wisdom」の定義が明確ではないことから、米国・カリフォルニア大学San Diego校で神経科学と老年精神医学を研究するDilip V. Jestem教授らは、学会誌に「wisdom」をテーマに研究論文を発表している研究者を対象に「wisdom」とは何か、どう定義されるかを調査し、研究結果をGerontologist 6月号(同誌3月15日 オンライン版)に発表しました。
教授らの研究によると「wisdom・知恵」とは1.人類に特有のものであり、2.経験によって培われたより高度な認識と情緒の発達した形態で、3.個人的資質であるがその資質を持つ人は稀にしかおらず、4.学ぶことができるもので、5.年齢とともに増して行き、6.評価可能ではあるが、7.薬を飲むことで増すことはなさそうなもの、だそうです。教授は今後この研究結果に基づいて「wisdom・知恵」の実証的研究が進むことを期待するとしています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
Gerontologist 6月号(同誌3月15日 オンライン版)
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