2012年01月26日(木)
【食】子供の肥満改善には親のサポートが一番効く

近年、日本でも子供の間で、肥満が原因の生活習慣病が増えています。その原因について、いろいろ議論されますが、アメリカではジャンクフードの食べ過ぎが一因に挙げられることが多いようです。特に学校にいる間にジャンクフードを食べてしまうことが原因になっているのではないかという意見が多いものの、実際にきちんと因果関係を調査してはいませんでした。
そこで米国ペンシルベニア大学Jennifer Van Hook博士らが、Sociology of Educationに報告した1998年~1999年に約2万人近くの小中学生を対象とした調査で、小学校5年生の59.2%、中学校2年生の86.3%がジャンクフードを販売している学校に通っているものの、それが子供たちの肥満に直接影響を与えていないことが明らかになりました。
小学校5年生の時にジャンクフードを販売していた学校に通い、中学校2年生の時にはジャンクフードを販売していない学校に通う子供の肥満者の割合は、39.5%から35.5%に減っていました。一方、小学校5年生の時にも、中学校2年生の時にもジャンクフードを販売している学校に通った子供たちの中に占める肥満者の割合も、40%から35.1%に減少していました。
この結果から研究者らは、学校でジャンクフード販売が、子供の肥満を引き起こすわけではなく、それ以上に、子供たちへの肥満予防の教育や、家庭での親のサポートのほうが重要であると述べています。
さらに米国ノースカロライナ大学のMyles S.Faith 博士らが3月6日号のCirculation: Journal of the American Heart Associationに発表した研究によると、子供の肥満改善プログラムに両親が積極的に介入したグループは、介入しなかったグループに比べて、肥満改善効果が高く、子供の肥満を改善するには、親の協力が最も大切であることを指摘しています。この研究は6歳から12歳までの肥満症の子供を持つ185組の家族を対象に行っい、低カロリー食、体重のグラフ化による観察、両親が子供をほめる、などを実行したところ、減量効果が表れたというもの。さらに研究者らは、短期間に達成できそうな目標を持つこと、強制的に食べさせるのではなく、「セロリがいい?ニンジンがいい?」と選択肢をつくって、子供自身に選択権を持たせること、テレビの視聴時間を短くするなど肥満を悪化させてしまうような習慣を排除することがとても重要だと指摘しています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
Sociology of Education, January 19, 2012
March 6, 2012 Circulation: Journal of the American Heart Association
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