2012年01月25日(水)
【メディカル】睡眠時無呼吸は女性にとっても心血管障害の死亡リスク!

睡眠時無呼吸症候群は睡眠時に気道が閉じる閉塞型と、脳の呼吸中枢の障害により居級が停止する中枢型の2つに分類されますが、一般に太った男性の閉塞型がよく知られているために、リスクがあるのは男性ばかりかと思われがちですが、日本でも患者数は男性2に対し女性1の割合と推定されており、女性にも無縁のものではありません。
スペイン・セビリアValme University HospitalのFrancisco Campos-Rodriguez博士らがAnnals of Internal Medicine 2012年1月17日号に発表した研究で、閉塞型睡眠時無呼吸が、女性の心血管疾患による死亡リスクに関連しており、また持続的気道陽圧法(CPAP)により、そのリスクが低減可能であることが明らかになりました。
博士らは閉塞型睡眠時無呼吸が、男性の場合は心血管疾患障害によって死亡に至るリスク要因であることが、これまでの研究で明らかにされていましたが、女性の場合に関しては、余り研究がなされていなかったことから、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の女性患者1.116人を対象に、平均6年継続的に調査を行いました。
無呼吸低呼吸指数(AHI:一晩あたり、または1時間あたり無呼吸・低呼吸の回数で症状の重篤度を判定する数値)が、一晩あたり10回未満を対照グループ、10回以上29回以下を中度グループ、30回以上を重度グループとし、さらに持続的気道陽圧法(CPAP)を、4時間以上受けている患者とそうではない患者に分けて、心血管疾患による死亡リスクとの関係を分析しました。
その結果、対照グループの心血管疾患による死亡率が、100人年あたり0.28人だったのに対し、中度グループでは0.94人、重度グループでは3.71人と高リスクになっていることが明らかになりました。
様々な要因を除いて算出されたハザード比は、持続的気道陽圧法(CPAP)を受けていない重度グループが3.5、中度グループが1.6でリスクが高く、一方で持続的気道陽圧法(CPAP)を受けると重度グループでも0.55、中度グループでは0.19と大幅に低下していました。
この結果について博士らは、女性も閉塞型睡眠時無呼吸が死亡リスクを増加させることがわかったが、今後は大規模な無作為化比較試験などで持続的気道陽圧法(CPAP)の治療効果と死亡率の低下の関係を明らかにしていきたいとしています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
Annals of Internal Medicine 2012年1月17日号
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