2012年01月05日(木)
【ライフスタイル】幼児期の母子関係が良くないと子供が10代で肥満する!

乳幼児期の母子関係は子供の性格形成、情緒的な安定性、さらには長じてからの神経症の発症や人格障害などに繋がっていることが指摘されていますが、米国・オハイオ州立大学のSarah Anderson博士らが、Pediatrics 2012年12月26日オンライン版に発表した研究で、幼児期に母子間の情動、情緒の関係性が良くないことが、思春期以降10代での肥満に結びつくことが明らかになりました。
博士らは以前の研究で、幼児期初期に両親との関係でしっかりした情緒的な関係ができていないことが4歳児の時点での肥満に繋がっていることを発見していました。
そこで今回の研究では、さらに10代までその影響が及んでいるかどうかを調査しました。研究ではまず1991年に生まれた977人の幼児を対象に、生後15ヶ月、24ヶ月、36ヶ月の各時期の母子間の情動関係、情緒的応答性などを、母子を分離させた後再会させる実験を行い、その際の幼児の反応を観察することで調査しデータが取られました。また母親の子供に対する敏感性、感受性も母子が遊ぶ際の母親の反応を、専門家が観察し、データが取られました。そしてこの幼児たちが15歳時点で、彼らの身長、体重、BMI値が調査され、肥満度が算出され、15歳時点でのBMI値上位5%を肥満であるとみなし、幼児期の母子の情動関係との相関性が分析されました。
その結果、幼児期に最も母子の情動応答性、情緒関係が良くないと判定された子供と、まったく問題がないと考えられた子供とを性別、出生体重の影響を除いて比較した結果、母子関係が悪い子供の方が2.45倍も肥満である率が高いことがわかりました。
博士はこの結果について、幼児期の情動的母子関係が肥満に繋がる原因として、大脳辺縁系に与える影響が考えられるとし、母子関係の悪さが大脳辺縁系のストレスに対するコントロールを不安定にさせ、子供の睡眠、食欲などに影響し、肥満に繋がっていくのではないかとしています。そして肥満予防のためにも乳幼児期の母子関係の改善を目的にした指導が望まれるとしています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
Pediatrics 2012年12月26日オンライン版
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