2011年11月09日(水)
【メディカル】医師がモーツァルトの音楽を聞きながら大腸内視鏡検査をすると、前がん性ポリープの検知率が高まる!

1993年に米国・ウィスコンシン大学のFrances Rauscher博士らが、モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタニ長調K.448」を聞いただけで、その後しばらくの間は空間認知能力が高まるとの研究結果を「ネイチャー」に発表し、大きな話題となり、その効果は「モーツァルト効果」と呼ばれ、多くの関連研究がなされてきました。
米国・テキサス大学の Catherine Noelle O'Shea博士らが、ワシントン.DCで2011年10月28日から11月2日まで開催されたAmerican College of Gastroenterology's (ACG) 76th Annual Scientific meetingで発表した研究によると、医師がモーツアルトの音楽を聞きながら大腸内視鏡検査を行うと、音楽なしの時に比べて大腸ポリープの一種でがんに変わる可能性のある腺腫性(アデノーマ)ポリープの検知率が高いことが明らかになりました。
博士らは2名の内視鏡医を対象に研究に先立つ1年以上にわたり、この2名の内視鏡検査での腺腫性ポリープの検知率を算出し、ベースラインとしました。そしてそれぞれ1000人以上のスクリーニングをモーツァルトの音楽を聞きながらか、音楽なしかの状況をランダムに割り当てて、内視鏡検査を実施して検知率を調べました。
その結果、内視鏡医A氏の場合は、ベースラインの検知率が21.25%でしたが、調査期間中のモーツアルトの音楽ありの時は66.7%、音楽なしでは30.4%でした。内視鏡医B氏は、ベースラインが27.16%で、音楽あり36.7%、音楽なし40.5%、でした。
この結果はどちらの内視鏡医もベースライン時よりもモーツアルトの音楽を聞いていた時のほうが検出率が高く、特にA医師の場合は、ベースラインの検知率から音楽がある場合は飛躍的に向上し、音楽なしの2倍以上の検知率になりました。
この結果について博士らは、大腸内視鏡検査で腺腫性ポリープをできるだけ早期に発見することは、大腸がんの発症を防ぐために重要であり、今回はたった2名内視鏡医師による研究ではあるが、検知率は向上しており、検知率の向上は非常に重要なので、モーツァルト効果以外にも、どうしたら発見率を向上させることができるか、さらに研究が進められるべきであるとしています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
American College of Gastroenterology プレス・リリース 2011.10.31
- 2012年05月22日(火)
- 【食】ダイエットサプリ& 健康補助食品の常識・非常識
- 2012年05月21日(月)
- 【食】流行の糖質オフダイエット、是か非か
- 2012年05月20日(日)
- 【食】ファーストフードとうつ病の関係
- 2012年05月19日(土)
- 【ライフスタイル】他者へのやさしさは遺伝による!
- 2012年05月18日(金)
- 【ライフスタイル】【特別インタビュー】聖路加国際病院 名誉院長・理事長 日野原重明先生
鍼治療
中国伝統医学のひとつとして、6世紀ごろに遣唐使によって日本に伝えられたとされる鍼治療は、日本独自に発展して、鍼などの器具に関しても、ほかの国とは全く違うものを使うようになった。伝統療法からさまざまな分野の治療法...
果物や野菜など抗酸化物質αカロテンが豊富な食事が寿命をのばす!
米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のSimin Liu教授らがArchives of Internal Medicine 11月22日オンライン版に発表した研究で、緑黄色野菜などに多く含まれる抗...
1型糖尿病患者の女性は善玉コレステロール値が高すぎても良くない!?
米国・フロリダ州オーランドで開催されている第70回米国糖尿病学会で、ピッツバーグ大学のTina Costacou准教授らが発表した研究によると、子供の頃から発症する1型糖尿病患者の女性はHDLコレステロール(善...
「“抗加齢な旅”で見つけた吉川流アンチエイジング法」
日本各地を巡り、科学的な視点でアンチエイジング法を提案してきた京都府立医科大学吉川敏一学長。永平寺、出雲大社、石垣島などで見つけた食材の抗酸化力についての話、誌面で紹介できない秘密までお話します。












