2011年02月24日(木)
【メディカル】困難な状況に陥ったときの情動反応で、身体のストレス度が予測できる

米国・ペンシルベニア州ピッツバーグ大学のJudith Carroll博士らがBrain, Behavior, and Immunity 2011年2月号に発表した研究で、困難でストレスフルな状況に陥ったときに、怒りや不安などの情動反応をより強く感じている人は、そうでない人と比べて身体のストレス度の指標となる「インターロイキン-6」という炎症反応マーカーの数値も、より大きく増加していることがわかりました。
博士らは健康なボランテイア被験者102人(平均年齢50歳、男性51人女性61人、白人93人)を対象に実験を行いました。実験はビデオカメラと審査員の前でスピーチをするというもので、被験者はスピーチ中の身体反応(心拍数、血圧など)が測定され、また血中の炎症性サイトカインのインターロイキン-6の水準の変化を見る目的で、スピーチ開始前の安静時と5分のスピーチ直後、スピーチ後30分後に血液が採取され、それぞれの採取時ごとに、心理的な感情・情動の状態についても調査されました。
データを分析した結果、スピーチ後にインターロイキン-6の水準がより高くなった被験者は、怒りや不安などの情動反応についても、「最も激しく高まった」と報告した被験者でした。
この結果から博士は、比較的些細な日常の煩わしい出来事や、嫌な出来事でも、怒りや不安が嵩じ易い人は、身体の炎症反応が生じやすく、ついには心血管障害のような炎症性疾患により脆弱にさせてしまう可能性が高いとしています。
医療ジャーナリスト 宇山恵子
Brain, Behavior, and Immunity 2011年2月号
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